大型風力発電への適用
大型風力発電は、再生可能エネルギーの中でも経済性や効率が特に優れおり、世界的にも拡大傾向が続いています。風車の発電能力は、羽の長さの2乗に比例するため、羽が長く大型のものが登場するようになりました。
羽の長さが40mのものもあるんだって!
え~、こわっ!
小型の羽はGFRPで作られていましたが、重量が大きく、強風時に羽が撓んだりする問題がありました。そこで、この問題を解決するため、CFRPの適用が始まりました。
直径がおよそ30mを超えると、CFRPでないと持たないと言われています。
今では、羽の一部(桁など)にCFRPを用いることで軽量化と高剛性化ができるようになり、発電効率が向上して風車全体の重量も軽減できるようになりました。
ただ日本では、安定した風が少なく、台風などの気象条件もあり、故障が多く、また設置できる場所も限られているために、期待できるほど普及はしていません。
そこで洋上風力発電が期待されますが、ヨーロッパの北海のような遠浅の地形が少ないために、そちらも限界があるようです。
小型風力発電への適用
最近では、街中でも直径2m以下くらいの風力発電機が見られます。このような小型風力発電機の羽にもCFRPが使用されることが増えています。
羽の軽量化で、発電効率が向上するとともに、風切音も静かになります。
うるさいとやだもんね。
最近では、回転軸が横向きでなく縦向きのタンデム型なども多く現れています。小型風力発電は、電気がない離島や田舎の施設の照明などにもよく使われていますし、個人で導入するケースもあるようです。